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第12話 帳簿のほころび⑥

مؤلف: なつめ
last update تاريخ النشر: 2026-07-27 10:24:57

「ええ。よく保ってはいますが、量だけでなく質も少し落ちているかもしれません。煎じる量を増やせば減りも早くなります」

 自分の口からそういう言葉が自然に出ていることに、もう戸惑う暇もなかった。必要なことを見れば、言葉は勝手に出る。ただ、今までと違うのは、それがちゃんと受け止められていることだ。

 ひととおり見終えて倉庫の出口へ戻る頃には、外の空気は最初より少し柔らいでいた。昼が近づいているのだろう。だが倉庫の中の冷たさと乾いた匂いを吸い込んだあとでは、外の風のほうがむしろ動きがあってあたたかく感じる。

 扉の外へ出ると、ゼルヴァンが歩調を緩めた。

「今日は十分だ」

 そう言って、彼はセレフィアを横目で見た。

「疲れたか」

「……少し」

 正直に答える。

「でも、思っていたのとは違う疲れです」

「どう違う」

 また問いが返ってくる。ゼルヴァンは本当に、答えを宙へ浮かせたままにしない人なのだと思う。

 セレフィアは少し考えてから言った。

「怯えているだけの疲れではなくて……」

 言葉を探す。

「頭のほうも使ったあとの疲れ、でしょうか」

 ゼルヴァンはごく短く息を吐いた。笑ったのかど
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